鵬翼堂

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京極夏彦 「今昔百鬼拾遺 天狗」

 

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読みますよ。

 

読みましたよ。

 

京極の天狗。

 

 

三カ月連続刊行の最後?

 

 

天狗ですよ。

 

3冊出た中で、一番スルスルと読めた。

 

他二冊と何が違ったんでしょうね。

 

出版してる会社が違うから??

 

 

 

いつも通りに、推理の可能性を膨らましたり、潰しにかかりますよ。

 

可能性を潰しながらも、読者を惑わせ、引っ張っていきますよ。

 

今シリーズ?は、多分?女郎蜘蛛の理に出てきた美由紀ちゃんに、

 

語らせ、聞かせ、尋ねさせ。

 

です。

 

 

女子高生に、首吊りだの、情死だの、腐乱死体だの、を

 

聞かせ、語らせるわけです。

 

終いには、骨董品然とした老害に、

 

老害ですよ、

 

に、意見させたりするのです。

 

女子高生を、使いまくってます。

 

かたや、京極堂の妹の敦子も、今シリーズ?出ずっぱり。

 

巻き込まれ、京極堂に代わって??

 

謎解きするハメに。

 

この敦子さん、理性的に物事を見聞きし、判断しようとするわけです。

 

 

が、そうは問屋がおろさない。

 

女子高生の美由紀は、女子高生なりの、本人たる理解力でかじりつく。

 

で、事件の真相に近づいていく。

 

あっちにぶつかり、こっちで痛い目にあい、でも

 

きちんと自分の思いの丈を、迷走、葛藤しながら、

 

自分の言葉で伝える事が出来てる。

 

立派な女子高生なんですよ。

 

そんな昔の、女子高生をリアルに現代に活かしてます。

 

京極さま、やはり、凄い力量です。

 

感服します。

 

まあ、私なんかに感服されても、どーなんだろう?笑笑

 

 

 

で、

 

怒らせますよ。

 

怒りです。

 

怒りますよ。

 

でも、どういう怒りかは、本書を読まないとわかりませんよ。

 

読んで下さいよ。

 

もしかしたら、この怒りが分からない方もいるかもしれません。

 

それも人それぞれ。

 

 

だからね、天狗です。

 

人はね、多分、

 

みな天狗なんでしょう。

 

どんな天狗かは、わかりません。

 

 

 

珍しく??

 

最後が痛快でした。

 

人は亡くなってはいるけれど。

 

痛快なんです。

 

私の中の、毒が抜けるようで…